千種高等学校ブログ  Vol.Ⅱ

生徒の想い奇跡呼び込む…【こくう映画祭2022】

  「こんなドラマのような出来事が起きるのだろうか!?」
  いや、「これはアンビリーバボーに投稿したいくらいドラマチックな映画祭ではないか!?」と私は思うのです。
 映画祭の前日、校長先生や事務長さん、生徒会担当の大田先生と4人で映画祭に関する最終打合せをしました。映画祭当日は午後から雨が降る予報の中で、第2部(18:45~)のグラウンドでの実施の有無が内容の中心になりました。私は、観客だけでなく無償提供いただいている大型スクリーンやプロジェクタが雨に当たることは避けなければならず、正直「グラウンド開催は難しいのではないか」と考えていました。しかし、校長先生や大田先生はギリギリまでグラウンド開催の可能性を探ろうとグラウンドでの実施を諦めていませんでした。「カッパを持参してもらおう」そして、「地べたに座れる状況が難しければ体育館のパイプ椅子を持って出てもらえばいい…」、「車の中から見てもらってもいいじゃないか」校長先生のポジティブなアイデアが私の気持ちを前向きにしてくれました。東京から前日入りされた音響関係の担当者も、「一度設置すると移設に時間がかかるので変更は難しい」として雨に当たらないよう工夫して設営することを考えてくださいました。そして、大型スクリーンと高性能プロジェクタを無償提供いただいた(株)オーエスエムさんも、商品が雨に当たるリスクを背負いながらグラウンド設営に協力してくださいました。昨年9月から生徒会執行部の生徒たちが、自ら交渉し準備を進めてきた「こくう映画祭2022」。体育館で実施するのは簡単だけど、「生徒たちの想いに答えたい」、「夢を叶えてあげたい」という気持ちが少々雨が降ってもグラウンドでやるという決断に繋がったのです。
 私は文化祭の最中に何度もスマホで雨雲レーダーをチェックしましたが、刻一刻と変化する雨雲にずっとハラハラドキドキしていました。昨年度からちくさ未来会議の場で生徒たちの映画祭に向けた想いを聞いてくださっていた地域の方々が、「何か手伝わせてほしい」と校内の駐車場整理を一手に引き受けてくださっていました。その方々も、私たちと同じ想いで「なんとか持ちこたえてくれ~」と祈るような気持ちで任務に当たってくださっていました。
 強い雨こそは降らないものの、降ったり止んだりを繰り返す天候に不安を抱いていた瞬間、ちょうど映画祭(2部)がスタートする10分ほど前に一瞬、太陽の日差しが千種町に降り注ぎ、グラウンドに設置された大型スクリーンの後ろに虹がかかったのです。「信じられん?こんなことある?」私は目を疑いました。生徒会執行部の生徒たち、私たち関係者の想いが天に届いたのだと思います。ありがとう!お天道様!映画が始まるころには、雨は上がり予定通りグラウンドでの野外映画祭ができました。
 太陽が沈み完全に日が暮れた19時30分以降は、電飾でライトアップされたグラウンドにくっきりと美しく映し出された特別な映画が…見たことのない幻想的な光景がグラウンドに広がりました。上映後は、観覧者全員で記念写真を撮り、大きな拍手のなか映画祭の幕を閉じました。観覧された多くの方々の「すごく良かった!」、「素敵な企画をありがとう!」と感謝の言葉が絶えません。本当に素晴らしい映画祭となりました。
 文化祭と映画祭の2つの大イベントを最後までやりきった生徒たちを、私は心から誇りに感じました。本当にお疲れさん、この週末はゆっくりと休んでほしいです。映画祭開催にあたり、ご協力いただいた皆さま、本当にありがとうございました。今後とも、千種高校を応援してくださいますよう、よろしくお願いいたします。